昨日は、アグリビジネス企業様の若手研修。
シリーズ8回の3回目でした。
前回からフェルミ推定クイズを取り入れながら、
計数感覚を身につけるプログラムをスタート。
今回の企業側のご要望でもある
「利益や数字の感覚を身につけてほしい」
に取り組んでいます。
「農業は、どうしても手元作業になりがち。
そうではなく、しっかり問題に取り組みながら
ビジネス感覚をつけてほしい」
「キャリアビジョンが描けるようになってほしい」
という経営者様の想いに、感銘も受けました。
そして、そんな風土で育つ若手スタッフのエネルギーも、
負けてない。素晴らしいです。
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ちょっと、ここから長い私見を…
今回、実施しているフェルミ推定は、
コンサル系企業の面接などでも採用されることもあります。
一時期「地頭問題」という書籍も出て
流行した時期もありました。
反面
「フェルミ推定が得意な人を採用しても意味がない」
「実績に反映されない」
という意見もあります。
採用で活用する場合には、そうだろうな、と思います。
独力で解く場合には、分析思考や発想力が試される訳ではなく、
一定の切り口の知識や情報があり、
計算力が早ければ、算出できるから。
企業が採用したい人材像が、
それか、というと違うのではないかな。
グループディスカッションしながらだと、
もっと特性が把握できます。
・発想力が高い人。
・着想力が高い人。
・構想力が高い人。
・企画力がある人。
・計画力が高い人。
実地ワークを織り込むと
・実行力が高い人
・評価フレームを持ちフィードバック力がある人
・改善力がある人
も、見出せますね。
複数面で能力が高いゼネラルな人もいますし、
計画力などスペシャルな部分にのみ能力を発揮する人もいます。
要は、採用面接やワークショップで、
採用要件や目的をしっかり設定せずに、
流行しているからフェルミ推定やらせよう、
では採用を見誤りますよね、という話。
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これ、研修でも同じことですね。
フェルミ推定を、ただ研修プログラムに入れてやったからといって、
人が成長するかといえば、そうではないと思います。
単なるクイズで終わってしまう。
今回のこちらの企業様のプログラムもそうですが、
実務に反映できて、なんぼ、だと思うのです。
今回でいえば、収量(最大とリスク)を予測して、
その為のアクションプランまで落とし込めることがベターですね。
ベストは長期計画に繋げられると良いですが、
今回は若手研修なので、段階を踏む必要があるので、
ベターを選択しています。
この辺りを、経営者とともに計画して実施していくと、
人材育成も効果的だと思います。
だって研修は人事計画の一部。
人事計画は経営計画の一部ですから、
経営者の考えをカタチにできることが重要です。
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余談ですが、今回、農業学校出て数年の、
大人しやかな女性が受講されているのですが、
彼女のロジカルで計数力の高さが見出されました。
発言とかあまりしないのかな~と思っていたら、
先輩社員をぐんぐん引っ張っていく発言力。
そして直観力が高いリーダーの切り口を
「こうこう、こういうことですよね」
と要約するスキルも高いし、
「であれば、こういうように算出する必要ありますよね」
と構想力も発揮。
こんな風に、今まで自身も他者もわかっていない、
ブラインド・ウィンドウを開けて、可能性を見出すことこそ、
人材教育の醍醐味だな、って感じた瞬間でした。
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