備忘録:レスポンシビリティとアカウンタビリティ

※長文注意

今しがた、TBCのサンデーモーニングを何気なく見ていたら、
ピースボードの共同代表の畠山澄子氏が、
レスポンシビリティについて触れていた。

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「レスポンシビリティ」は「レスポンス」が入っているので「応答責任」なのだ
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という内容であった。

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つまり業務遂行責任って、応答責任だから、呼びかけが必要
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ということが、すごく腑に落ちたのだ。
畠山氏の諸々の発言については、それぞれにご意見があると思うので、
そこをピックアップしたいのではなく、
「レスポンシビリティ」の言葉自体に、腑に落ちたことがあったので、
メモしておこうと思う。

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「レスポンシビリティ」は業務遂行責任のこと。
「レスポンス(response)=反応」

「アビリティー(ability)=能力」
から成り立つ言葉。
直訳すると「自分の反応を選択する能力」という意味であろうか。
「自己責任」や「実行責任」という意味と解釈したい。

「アカウンタビリティ」は成果責任。
「アカウント(account)=事実などの理由を明確に説明する」

「アビリティー(ability)=能力」
から成り立つ言葉。
直訳すると
「自分が関わった行為などの結果を明確に説明をする能力」
という意味であろうか。
つまりステークホルダーに対する責任が色濃く見える。
「結果責任」や「説明責任」と捉えられる。

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人事制度でよく、分掌や責任範囲を定める。
大手企業の場合には、フレームを決めて分掌や責任範囲を決めて、
細部設計に進む場合が多い。
一般的には業務遂行責任は一般職が担い、
成果責任は管理職が担うように設計する。
しかし中小企業の場合には、分掌や責任範囲があいまいなので、
細部設計してからようやく、
分掌や責任範囲の明確化を行なうことが多い。
特に設計期間が定められている場合には、
分掌や責任範囲を詰める期間はないので、後手に回る場合がある。
設計側の思いとしては
「いやいや、そこは企業内でしっかりと決めておかんとな」
と思うけれど、実態はそんな感じも多い。
評価項目を決めていくプロセスで、ようやく
「あれしてほしい、これしてほしい、こうじゃなきゃ評価できない」
と枠組みが見えてくる感じなのだ。

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中小企業の場合、会社側で管理者側で、呼びかけをせずに、
応答ばかりを求めることが多いのではないか。
そんな疑問も湧く。
「いやいや、人財として自律自走してくれないと困るよ~」
という言葉も聞こえそう。
でも向かう方向性を定めもせず、自律自走できるだけの教育育成をせずに、
求めることだけ求めるのは「クレクレ星人」ではないか。

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つまり何が言いたいかというと、
本来は管理者が成果責任を果たすために、
業務遂行内容をしっかりと部下に落とし込み、示唆したり呼び掛けることが必要。
それで初めて応答することが可能。
でも方向を示したり示唆したり呼びかけをせぬままに、
応答しないと不満や愚痴を言ったりしていないだろうか。
責任が不明確なまま、評価だけされることの苦痛は、
人事制度設計の従業員インタビューやアンケートで、たくさん聞く。
レスポンシビリティは「応答責任」。
まずは経営者や管理者から、
何してほしいかの呼びかけが必要なんだよね。
「それは察してくれないと」
というのは、あまりにも責任感が無さすぎるのではないだろうか。
本当に察して欲しいのであれば、それだけのフィーを払って、
高い質の人材を勝ち得る必要もあるように思う。

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