当社は企業の、特に企業経営者の
人事における考えをカタチにする、具体化する、
ということを仕事にしている。
人事制度という仕組みづくりが仕事の中心なので、
いわゆる職人的な役割を行なうことが多い。
直感的で理念重視の経営者とお話をすると、
その考えを具体化するのは、なかなかに難儀。
事業計画や人事計画が明確であると、制度化しやすい。
KPIやアクションまで細分化されていると、
評価項目なども作成しやすく、短期間で設計ができる。
でも制度化しやすいのと、
制度化した制度が「従業員にとって、良いもの」かどうかは、
別物でもある。
これ、重要。
経営者が具体であると、当社は制度化しやすいが、
それは「具体×具体」で、行き着く先は見えている。
経営者が抽象であると、当社は制度化しにくいが、
それは「抽象×具体」で、手探りしながら固めていくことになる。
この「手探り」って、意外に楽しい。
『抽象』は、ふり幅であり、可能性の幅。
「概念」「抽象」って、
高次元な可能性の幅であり、未来であり、希望。
人は、先がわからないからドキドキし、
夢を描ける可能性があるからワクワクするんだと思う。
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従業員にとっても、同じことじゃないだろうか。
アクションまで
経営者によって落とし込まれている場合がある。
コントロールが強い経営者の場合に多い。
数値化することは重要だけど、
経営者が数値化して落とし込むのと、
ボトムアップで数値がトップに集約されるのは、
組織の稼働力は全く違う。
能動と受動の違いは、大きい。
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若年層が仕事で重視することで、
割合が大きいのは「やりがい」だと言う。
でも、具体中心の事業は、能力が高い人材にとっては、
すぐに先が透けて見えてしまうのではないだろうか。
もっと「抽象」を大事にする、
あるいは「抽象」「概念」のふり幅を広げることが、
中小企業には必要なのかも。
と、昨日ご面談している方と話をして、気づかせていただいた。
その方が携わっている仕事は、
抽象的で概念的な仕事ではあるが、
可能性や未来を描く仕事なんだと思う。
このような仕事をしている人がいるからこそ、
中小企業の可能性が広がり、当社のような職人企業が活きるんだな。

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