賃上げは、経営思想そのもの

思うことフキダシ

昨日は、春闘の集中回答日でした。

大企業の回答は軒並み満額回答、
あるいは上乗せ回答も出ています。

人材獲得競争の激化と、物価高騰に対する施策ですね、

当社は地方中小企業の顧客様が多いので、
中小企業の賃上げはどうなるのかが関心事。

こうやって春闘の結果がマスコミで流れると、
地方中小企業の従業員は
「世間では賃上げしているのに、ウチは全然上がらないじゃん」
と不満が出てくるのも現実。

連合では6%の賃上げを要求していますが、
現実的には昨年並みの賃上げ回答が多いようです。

つまり、賃上げできて4~5%。

しかも業績が伴わない、
あるいは利益確保ができていないけれど、
人材確保のために賃上げをするという
「防衛的賃上げ」が6割以上といいます。

でも現実的には企業規模や業種業界によっても、
大きな差が出ています。

2025年は連続の賃上げ世情から
賃上げ疲れ(利益圧迫、あるいは投資抑制)が出て、
体力が無い企業は1%程度の賃上げに留まりました。

今年も事業規模や業績によっては、
このあたりが落とし所なのか、
あるいは物価高施策が必要になるのか。
(いずれにしても価格転嫁できるかどうかが課題かも)

2025年の人手不足関連倒産は過去最多の397件。

大企業と比べて賃上げ原資の少ない中小企業は、
賃上げ疲れから十分な人材を確保できず倒産するケースや、
人件費高騰によって倒産するケースが相次いでいます。

倒産しては、元も子もない…

地方の中・小規模事業所の賃上げ施策としては、本当にあの手この手。

当社もここ数年間は賃上げのご相談を数多く受けて、
経営者様と色々な人事制度施策を検討させていただきました。

基本給のベースアップではなく、
「物価高対策」としての時限付手当で対処をしたり。
若手のみのベースアップで対処したり
(これは上位層との整合性が肝ですが)。
評価指標を売上や利益から「キャッシュフロー」に変更したり。

賃上げとしては取り上げられないものの
「第3の賃上げ」と言われる施策…
例えば…
・手当の整理や、全体賃金の再構築をして
 リダクション(付け替え)を行ったり
・社宅や転勤制度を見直して、
 リダクション(付け替え)を行ったり
・人件費以外のコストリダクションを行ったり
・福利厚生関連の施策を導入して、実質手取りを増やしたり
本当に、あの手この手で凌いてきています。

その他には、助成金の活用もひとつだと思いますし、
賃金以外の付加価値(エンゲージメント強化など)を高める施策も
ひとつだと思います。

要は
「衛生的要因」から、「満足度要因」を高める
ということですよね。

条件ではなく、まさに企業の魅力、
あるいは仕事そのものの面白さなどを
全面に押し出していく、ということでしょうか。

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戦略人事から人事戦略への落とし込みは、
欠かせないものとなってきた感があります。

だがしかし中規模・小規模の事業所であると、
戦略的な思想の前に
経営理念や事業方針・指針が定まっていない企業もあります。

当社は人事制度という、
ほんの一部のことしか扱っていないのですが、
こういった枝葉の事は、
上流が整っていないと整備しにくいものです。

ただ枝葉を扱って初めて
「あれ?そもそもベースを整備する必要あるじゃん」
と気づく経営者も少なくありません。

なぜかというと「報酬制度は経営思想」そのものだから。

報酬設計している中で、たくさん
思想について、
指針について、
戦略・戦術について
問われることになるからです。

賃上げ。
中小企業経営者にとっては、
経営の思想と、事業のその先を問われる瞬間ですね。

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